「好きだけど、結婚はしない」
この選択に対して、どこか後ろめたさを感じてしまう人は多い。
本当に好きなら結婚すべき?
結婚しないなら、それは本気じゃない?
どちらかが間違っているような空気の中で、答えを急がされてきた気がする。
でも今、大人の女性が直面している恋愛はそんなに単純じゃない。
「結婚=正解」という前提が、もう合わなくなっている
20代の頃は、恋愛と結婚は地続きだった。
好きになって、付き合って、その先に結婚がある。
疑う余地もなくそう思っていた人も多いはず。
でも30代、40代、50代になると状況は変わる。
仕事、生活リズム、家族との関係、過去の結婚や離婚、経済面、心身の変化。
それぞれがすでに「完成途中の人生」を生きている。
そんな中で誰かを好きになるということは、相手の人生と自分の人生を無理に一つにすることとは限らない。
好きだけど結婚しない理由は、人それぞれ
「結婚しない」と言うと
覚悟がない、逃げている、都合がいい――
そんな言葉を向けられることもある。
でも実際には、理由はもっと現実的だ。
- 今の生活を大きく変えたくない
- 一緒に暮らすことに向いていないと分かっている
- 結婚制度そのものに安心感を感じない
- 過去の結婚で傷ついた経験がある
- 経済的・介護的な負担を背負わせたくない/背負いたくない
これらは「愛が足りない」からではない。
むしろ、相手と自分をちゃんと見ているからこそ出てくる判断だ。
「好き」の形は、ひとつじゃない
結婚しない=軽い関係、というわけでもない。
一緒に住まなくても、籍を入れなくても、日々を支え合い信頼し合う関係は存在する。
毎日会わなくても、必要なときにちゃんと繋がっていられる。
そういう距離感を「ちょうどいい」と感じる大人の恋愛も、確かにある。
大事なのは世間的にどう見えるかより、その関係の中で自分がどう感じているかだ。
問題は「結婚しないこと」ではない
本当に問題になるのは、
- どちらかが我慢している
- 本音を言えないまま関係が続いている
- 期待のズレを放置している
こういう状態だ。
「いつかは結婚するかも」
「本当は結婚したいけど言えない」
この“曖昧さ”が長く続くと、結婚する・しない以前に、関係そのものが歪んでいく。
好きだけど結婚しない、はアリ。
でも、話し合わないままの関係は、どんな形であっても苦しくなる。
自分で選んだなら、胸を張っていい
結婚しない選択をすることは、誰かに認めてもらうためのものじゃない。
「私はこの形を選んでいる」
そう言えるかどうかが大切だ。
世間の正解や、年齢的な焦りに合わせて決めた関係は、後から必ず違和感として戻ってくる。
逆に、自分で考えて選んだ関係は、多少周囲に理解されなくても心が折れにくい。
結論:好きだけど結婚しない、はアリ?
答えは、アリ。
ただしそれは、「仕方なく」でも「諦め」でもなく、自分の意思として選んでいる場合に限る。
恋愛も結婚も、ゴールじゃない。
どんな形であれ、自分が自分を大切にできているかどうか。
「選ぶ力」を、取り戻して。
好きだけど結婚しない。
その選択を、見ないふりはしなくていい。

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